トラブル時、怒りたくなったら深呼吸を!元警察官ママが実践する冷静対応のすすめ

育児

「どうしてそんなことしたの!?」「何回言ったらわかるの…」
子どもがトラブルを起こしたとき、ついこんな言葉が口をついて出てしまう…。
そんな経験、ありませんか?

私も一人の親として、同じようにイライラしたり、感情が先に出そうになることがあります。
「まずは落ち着いて」なんて、頭ではわかっていても、うまくできないときもありますよね。

元警察官として色々な場面でトラブルに向き合ってきた中で、感情的な対応では物事がこじれやすいこと、そして冷静に話を聞くことの大切さを学びました。

今回は、子どもがトラブルを起こしたとき、親としてどう向き合えばいいのか。
怒らず、責めず、でもきちんと伝える
そんな“落ち着き対応”のコツを、私自身の経験を交えてお伝えします。

子供に寄り添う3ステップ

ステップ1:まずは「事実」を冷静に聞く

子供がトラブルを起こしてしまうと、つい感情的に問い詰めたくなりますよね。
でもここで一呼吸置きましょう。
そして『事実を聞く』ことはとても大切です。

これは、警察官は割と無意識にやっていることです。
しかし第三者だからこそできることなのかもしれません。
とはいえ、子供のトラブルも当事者は子供であって、親は第三者です。

トラブルのとき、相手の子や先生などの大人がいることもあるでしょう。
そうなると、自分の子の話だけを鵜呑みにして判断するのは危険です。
それでも状況を知る必要はありますよね。

そのため、子供が話しやすい環境を作ってあげましょう。
叱ったり責めたりする様子を見せず『とにかく聞く』のです。
「本当のことが知りたいから教えてくれる?」と優しく聞いてみてください。
子供も安心して、話してくれるでしょう。

ステップ2:善悪を決める前に、“気持ち”に寄り添う

話を聞いて状況が分かってくると、正しいかどうかの判断をすぐにしたくなりますよね。
でも、子供がしたことを悪いことと決めつける前に、子供の気持ちに寄り添う時間を作ってみてください。

警察官も、違反や事件の現場でいきなり叱ることはありません。
「なぜそうしたのか」
まずは理由を知ることが大切なのです。

子供にも、大人と同じように事情や気持ちがあります。
「どうして!?」と怒りに任せて聞いてしまうことの無いようにしたいですよね。

「何か嫌なことがあったの?」「どんな気持ちだった?」
できるだけ落ち着いて、聞いてみてください。

良くないことをしていても、聞いてもらえたこと、受け止めてもらえたことは大切な経験です。
『否定をされない』安心感は、これからの行動へとつながることでしょう。

ステップ3:「どうすればよかったか」を一緒に考える

状況を聞き、気持ちに寄り添うことができたら次へ進みます。
『これから』に目を向けましょう。

子供がしたことをただ叱ったり、謝るように言ったりするのはよくある対応かもしれません。
この対応では、その場は収まっても本人の中に残るものは少ないでしょう。

また同じような場面になったとき、次はどうしたらよいのか。
大人はこれまでの人生の経験値があるので、ある程度の答えを知っています。
ここで大切になるのは、子供自身に考えさせることです。

警察官の立場でも、同じことを繰り返さないために考えさせることは必要なことでした。
誰かにもらった答えではなく、自分が考え、答えを導くことはとても重要です。

的外れなことを言ったり、答えまで遠回りしたりしてもどかしくなることもあるでしょう。
それでも本人が『自分で気づくこと』もまた経験です。
この経験が、次はどうしようかと考える力を育ててくれます。

実際にあった“ある日のトラブル”

私はいつも登校に付き添っているのですが、ある日長男のグループに仲間外れの気配を感じました。
普段休み時間など一緒に遊ぶ子、仲のいい子を聞きながらそれとなく長男に朝のことを尋ねます。
すると「置いて行こうと言った子がいる」と教えてくれました。

置いて行かれた子のことを、長男は仲良しだといつも話していました。
だからこそ、自分から言っていなくても、同調したことにショックと怒りが湧いてきたのです。

しかし、まずは自分の感情を抑え「長男自身が置いていこうと言ったことがあるか」尋ねました。
本人はまっすぐに「それはない」と答えます。

以前、長男は遅刻しそうになったことで置いて行かれ、泣きながら怒ったことがありました。
その時のことを思い出してもらい「今置いて行かれている子の気持ちはどうかな」と尋ねると、
「悲しいと思う」と答えたのです。

なので「長男はどうしたらいいかな?」とさらに尋ねました。
「置いていかないで一緒に行く」と答え、一緒に登校できるようになりました。

実はここに端を発してもっと大きな事件が起きていたことが明るみに出ます。
長男が言ってはいけないことを言っていたこと、怒られると思って隠していたことが分かりました。
できるだけ聞き役に徹し、後悔していた様子も見えたので
「もう次はやらないようにね」とだけ伝えます。

これは大きなトラブルだったため関係する子供も多く、早めに親同士で情報共有をしていました。
その分、知ることとなった嘘と隠し事に対してはきちんと叱っています。
でも本当のことを言ったときには、叱らずに「次はどうするか」を一緒に考えました。

正直、この一連の出来事は時間もかかり、私にとってもしんどい日々でした。
それでもただ叱るだけではなく、本人に考えることを促すことができたことは大切な経験となったと思います。

まとめ:落ち着いて向き合うことで、子どもは変わっていく

子供がトラブルと起こしてしまったとき。
親はつい焦ったり、怒ったり、不安になったりしてしまいますよね。
でもそんなときこそ深呼吸をしてみましょう。

落ち着いて話を聞き、気持ちを受け止め、一緒に考える。
親の落ち着いた対応が、子供の考え方や行動を変えるきっかけとなるでしょう。

もちろん親も人間ですから、毎回うまくいくものでもありません。
イライラすることも、しんどくなることもありますよね。
私も実際そうですし、イライラしてその場をいったん離れることもあります。

伝えることや考えさせること、その時には実感のないことかもしれません。
ですがその小さな積み重ねは、子供にとっても親にとっても成長につながると感じています。

この記事が、読んだあなたの心を少しでも軽くするきっかけになれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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